特定技能「外食」とは|対象になる店・業務範囲・試験・協議会
目次
外食業で外国人を採用しようとすると、最初に3つの疑問が出てきます。うちの店は対象になるのか、どこまでの仕事を任せられるのか、そして今それを進められるのか。外食業分野は2026年4月13日から新規の受け入れが原則停止しており、3つ目で計画が止まっている企業が多くあります。ただし、止まっているのは入口だけです。以下は出入国在留管理庁・農林水産省の分野別運用方針(令和8年1月23日閣議決定)と運用要領・Q&Aで確認できる範囲の整理です。
この記事の要点
- 対象は「飲食サービス業の4類型」を行う事業所 — 食堂・レストラン・喫茶店だけでなく、持ち帰り専門店、仕出し・宅配、ケータリング・給食事業所も入ります。飲食部門の売上が主である必要はないため、宿泊施設内の飲食部門や医療・福祉施設内の給食部門でも就労させられます。[1]
- 外食業固有の線引きは「接待」 — 風俗営業を営む営業所での就労と、関連業務を含めた接待が禁止されています。旅館・ホテル営業の施設内の営業所だけは例外ですが、接待防止マニュアルの作成など追加の義務が伴います。
- 新規に1号を入れる経路と1号評価試験が止まっている — 海外からの呼び寄せに加え、留学などの他資格から1号への変更も原則不許可。1号評価試験も国内外とも予約手続が停止中です。[2]動いているのは分野内の転職・在留期間の更新・2号への変更と2号評価試験です。
本記事は一般的な情報提供です。外食業分野の要件・対象業務・受け入れの可否は変動するため、最新の内容は出入国在留管理庁および農林水産省の公表情報で必ず確認してください。
いま外食業で動いている手続き・止まっている手続き
新たに人を増やすルートは原則として止まっていますが、すべてが止まったわけではありません。 出入国在留管理庁は令和8年3月27日、1号の在留者数が上限(5万人)を超える見込みとなったことを理由に、同年4月13日以降の取扱いを次のように公表しました。[3]
| 手続き | 2026年4月13日以降に受理された申請の扱い |
|---|---|
| 在留資格認定証明書の交付申請(海外からの新規呼び寄せ) | 不交付 |
| 他の在留資格から特定技能1号(外食業分野)への変更 | 原則として不許可。ただし外食業分野の1号からの転職等に伴う申請は通常どおり審査。技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)修了者と特定活動(特定技能1号移行準備)からの移行は、受入れ見込数の範囲内で順次許可 |
| 特定活動(特定技能1号移行準備)への変更 | 不許可。ただし3つの例外あり(外食業分野の1号からの申請/技能実習〔医療・福祉施設給食製造作業〕修了者からの申請/4月13日より前に受理され3月27日までに協議会の加入申請済みのもの) |
| 在留期間の更新(今いる人の継続雇用) | 通常どおり審査 |
| 特定技能2号への変更 | 本措置の対象外=通常どおり審査(農林水産省のQ&A)[4] |
試験も同じ日に動いています。一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)は2026年3月27日、「農林水産省から、外食業の特定技能1号試験の実施を国内外ともに停止するよう指示があった」として、再開の指示があるまで1号試験の予約手続を停止すると告知しました(2号試験と飲食料品製造業の1号・2号試験は予定どおり受付)。再開のめどは示されていません。[2]
つまり、新たに1号を入れる経路はほぼ塞がり、すでに1号で在留している人を動かす経路だけが残っている状態です。留学生を卒業後に1号へ切り替えるルートも原則不許可に含まれます。1号の通算在留期間は原則5年が上限ですから、新規が入らない状態が続くと、いまいる1号人材は在留期限を迎えた順に減っていきます(通算期間の数え方は特定技能の在留期間と更新)。停止が長引くほど、2号化で残せるかどうかが陣容を左右します。[5]停止中に人数を動かせるのは3つ——枠の残りに左右されない分野内の転職での受け入れ、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)修了者と特定活動からの移行(残り枠を消費するため枠が尽きれば進みません)、そしていま雇っている1号人材を2号へ引き上げる準備(要件は後述)です。
4月13日より前に受理された申請がどう扱われるか(交付は保留され、枠に余裕が生じるまで動かない)、審査の到達点、再開の判断指標、特定技能以外の在留資格で現場を担ってもらう選択肢(身分系・留学生のアルバイトなど)は外食業の特定技能はいつ再開?、分野をまたいだ枠と充足率は特定技能の受け入れ停止と分野別の充足率にまとめています。
特定技能「外食」の対象になる事業所——4類型
対象になるかは、業種名ではなく「どの形で客に飲食料品を提供しているか」で決まります。 運用要領は、次の4類型のいずれかを行う事業所に就労させる必要があるとしています。[1]
| 類型 | 運用要領の定義 | 挙げられている例 |
|---|---|---|
| ① その場で飲食させる飲食サービス業 | 客の注文に応じ調理した飲食料品、その他の飲食料品をその場で飲食させる | 食堂、レストラン、料理店等の飲食店、喫茶店 |
| ② 持ち帰り飲食サービス業 | 飲食することを目的とした設備を事業所内に有さず、客の注文に応じ調理した飲食料品を提供する | 持ち帰り専門店 |
| ③ 配達飲食サービス業 | 客の注文に応じ、事業所内で調理した飲食料品を客の求める場所に届ける | 仕出し料理・弁当屋、宅配専門店、配食サービス事業所 |
| ④ 客の求める場所で提供する飲食サービス業 | 客の求める場所において調理した飲食料品の提供を行う | ケータリングサービス店、給食事業所 |
見落とされやすい点が2つあります。
1つ目は、飲食部門が主力でなくてよいことです。 運用要領は「飲食サービス業を営む部門の売上げが当該事業所全体の売上げの主たるものである必要はありません」と明記し、宿泊施設内の飲食部門や医療・福祉施設内の給食部門での就労も可能としています。⚠️ ただし任せられるのは外食業の業務区分(飲食物調理・接客・店舗管理)に限られます——フロント業務や客室清掃は含まれません。
2つ目は、卸売りは対象外だということです。 ここでいう「客」とは飲食料品を消費する特定の者(集団給食のように代理の者が注文・受け取りをする場合も含む)で、不特定の消費者に販売する目的で仕入れる者に渡す場合はB to B取引である卸売りに該当し、飲食サービス業による客への提供には当たりません。
⚠️ 対象事業所に当たるか疑義がある場合の問合せ先が定められています。 運用要領は、協議会において外食業分野の対象でないと判断された場合は雇用できないとしたうえで、可否に疑義があるときは協議会の加入申請をする前に農林水産省大臣官房新事業・食品産業部外食・食文化課(TEL 03-6744-2053)へ問い合わせるよう求めています。加入審査は2〜3か月かかるため、出してから対象外と判断されると計画がその分ずれます。
在留諸申請では、全分野共通の書類(雇用契約書・支援計画書など)に加えて、外食業では就労させる事業所において飲食サービス業を行うに当たって法令に基づく許可等を受けていることを確認できる資料が要ります。保健所長の営業許可を受けている場合は許可書の写し、営業許可は不要でも届出の対象となる施設(学校・病院その他の施設の特定給食施設など)は届出の写しです(許可等を要しない施設なら提出は不要)。営業許可書の名宛人が受け入れ企業と異なる場合は、理由書と、事業所の所有者・管理者との飲食サービス営業に関する契約書の写し等が追加で必要です——テナント入居や運営受託の形態では、ここで書類がそろわないことがあります。
任せられる業務と、任せられない業務
1号は外食業全般(飲食物調理・接客・店舗管理)に幅広く従事するのが原則です。 運用要領は、それぞれの中身を次のように例示しています。[1]
| 業務 | 運用要領が挙げている例 |
|---|---|
| 飲食物調理 | 食材仕込み、加熱調理、非加熱調理、調味、盛付け、飲食料品の調製 |
| 接客 | 席への案内、メニュー提案、注文伺い、配膳、下膳、カトラリーセッティング、代金受取り、商品セッティング、商品の受け渡し、食器・容器等の回収、予約受付、客席のセッティング、苦情等への対応、給食事業所における提供先との連絡・調整 |
| 店舗管理 | 店舗内の衛生管理全般、従業員のシフト管理、求人・雇用に関する事務、従業員の指導・研修に関する事務、予約客情報・顧客情報の管理、レジ・券売機管理、会計事務管理、社内本部・取引事業者・行政等との連絡調整、各種機器・設備のメンテナンス、食材・消耗品・備品の補充・発注・検品・数量管理、メニューの企画・開発、メニューブック・POP広告等の作成、宣伝・広告の企画、店舗内外・全体の環境整備、店内オペレーションの改善、作業マニュアルの作成・改訂 |
清掃も「店舗内外・全体の環境整備」として店舗管理に入ります。原則は「幅広く従事」ですが、運用要領は職場の状況に応じて、在留期間全体の一部の期間において調理担当に配置されるなど、特定の業務にのみ従事することも差し支えないとしています。
逆に言えば、在留期間を通じて1つの業務だけを担わせる配置は原則から外れます。 配達飲食サービス業は対象の事業所類型ですが、運用要領が例示する接客業務は「商品の受け渡し」までで、配達そのものは挙がっていません。デリバリーだけを任せる形なら、業務範囲を事前に外食・食文化課へ確認してください。
関連業務には付随的にしか従事させられません。 運用要領は関連業務として「店舗において原材料として使用する農林水産物の生産」「客に提供する調理品等以外の物品の販売」を例示し、付随的な従事は差し支えないとしたうえで専ら関連業務に従事することは認められないとしています。自社農園の作業や物販部門の店番が主になる配置はこの線を越えます。
接待の禁止——外食業固有の線引き
関連業務も含めて、風営法第2条第3項の接待に従事させることはできません。 接待とは「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」で、具体的な定義と判断基準は警察庁の解釈運用基準の通達(令和6年6月27日付け)第4を参照するよう運用要領が指定しています。[1]
企業側に禁じられているのは、風営法第2条第1項の風俗営業を営む営業所での就労(下記の例外あり)、同条第5項の性風俗関連特殊営業を営む営業所での就労、接待を行わせることの3つです。
例外は1つ。旅館業法第3条第1項の旅館・ホテル営業の許可を受けた者が営む施設に設けられた営業所で、風営法第3条第1項の許可(同法第2条第1項第1号の種別に係るもの)を受けて営む風俗営業の営業所なら就労させられます。運用要領は「旅館・ホテルの宴会場等で接待を伴う飲食提供がある場合でも、当該旅館・ホテルのレストランや宴会場等において、外食業全般の業務に従事することができます」と具体化しています。
ただしこの例外を使う場合は追加の義務があります。接待防止マニュアル(企業の職員が対応すべき事項等を定めたもの)の作成と相談体制の整備を行ったうえで、接待を行わせないこと・マニュアルにより接待の防止を説明することを約する誓約書と、マニュアル本体を協議会に提出しなければなりません。提出のタイミングは、協議会に未加入なら加入時、加入済みなら就労を開始させる前です。
接待を行わせたことが協議会に認められた場合は、構成員から除名され、除名措置が公表されます。 農林水産省は観光庁と連携して指導し、改善が認められない場合も除名の対象です。
居酒屋・バーなど接客が接待に近づきうる業態のために、通達の線引きを引きます。[6]
| 行為 | 通達の判断 |
|---|---|
| 特定少数の客の近くにはべり、継続して談笑の相手となる/酒等の飲食物を提供する | 当たる |
| お酌や水割りを作るが速やかに立ち去る/客の後方で待機し、またはカウンター内で単に注文に応じて提供するだけ(付随する挨拶・世間話を含む) | 当たらない |
| 特定少数の客の近くにはべり、歌を勧める・手拍子や拍手をする・一緒に歌う | 当たる |
| 特定少数の客に対し、専らその客の用に供する客室・客室内の区画された場所でショーや歌舞音曲等を見せる・聴かせる | 当たる(ホテルのディナーショーのように不特定多数へ同時に見せる場合は当たらない) |
| 特定少数の客と共に遊戯・ゲーム・競技等を行う | 当たる(客一人で・客同士で行わせるのは直ちに当たるとはいえない) |
| 客の身体に接触する/客の口許まで飲食物を差し出して飲食させる | 当たる(社交儀礼上の握手、酔客の介抱に必要な限度の接触は除く) |
| 飲食物を運搬する・食器を片付ける・荷物を預かる | 当たらない |
外食業の試験——受験の実務と、免除される人
1号は技能試験と日本語能力の両方が必要です。 現行の分野別運用方針(令和8年1月23日閣議決定)が定める水準は次のとおりです。[7]
| 区分 | 技能水準 | 日本語能力水準 |
|---|---|---|
| 特定技能1号 | 外食業特定技能1号評価試験(別表1)/医療・福祉施設給食製造育成就労評価試験(専門級)/育成就労を終了するまでに求められる技能水準(別表3) | 「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上 |
| 特定技能2号 | 外食業特定技能2号評価試験(+実務経験) | 「日本語教育の参照枠」のB1相当以上 |
2号は、日本語能力試験N3以上の合格が在留資格要件です。 農林水産省の特定技能2号Q&A(令和8年8月作成版)は「『日本語能力試験(N3以上)』の合格は、外食業分野の在留資格要件となっています。地方出入国在留管理局に在留資格の申請をする際に合格証が必要となりますので、それまでに取得してください」と明記し、日本語能力試験は7月上旬と12月上旬の年2回の実施に限ることも注意喚起しています(理由として、食物アレルギーや原料原産地表示、酒類提供の確認といった情報提供を正確に行う必要を挙げています)。[8]
⚠️ 1号の日本語要件は、文書によって書き方が違います。 運用要領(令和7年5月30日一部改正)は「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」を掲げ、加えて「そのほか、『日本語教育の参照枠』のA2相当以上の水準と認められるもの」も認めています。一方、現行の分野別運用方針(令和8年1月23日閣議決定)は参照枠のA2.2相当以上と定め、試験名も「技能測定試験」から「評価試験」へ変わっています。JFT-BasicやJLPT N4の合格がA2.2相当として扱われるかは、一次資料では確認できていません。 1号の受け入れ再開時は、最新の公表内容と本人の合格証明書の種類で確認してください。
日本語試験の全体像は特定技能の日本語試験で解説しています。
1号評価試験の受験の実務
試験を実施するのは一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)。学科は衛生管理・飲食物調理・接客全般に係る知識(2号はこれに店舗運営が加わります)、実技は判断試験(図やイラスト等の状況設定で正しい行動等を判断)と計画立案試験(所定の計算式で作業の計画を立案)です。配点は科目で偏っています。 1号(学科30問100点・実技15問100点)では衛生管理が200点中80点。いま受けられる2号(学科35問120点・実技20問130点)では衛生管理80点と店舗運営80点で250点中160点を占め、飲食物調理は30点です。訓練の時間配分はここから逆算できます。[9]1号のサンプル問題は農林水産省が、学習用テキストは日本フードサービス協会が公開しています。[10]
試験案内が公表している受験の条件は次のとおりです。[11][12]
| 項目 | 1号評価試験 | 2号評価試験 |
|---|---|---|
| 試験時間 | 70分 | 70分 |
| 方式・選択肢 | CBT方式・3択 | CBT方式・3択 |
| 言語 | 日本語(漢字にルビあり) | 日本語(ルビなし) |
| 合格基準 | 200点満点中130点以上(正答率65%以上) | 250点満点中163点以上(正答率65%以上) |
| 受験料 | 7,000円(税込) | 14,000円(税込) |
| 受験資格 | 試験日に在留資格があり満17歳以上/法務大臣が告示で定める国・地域のパスポートを保持(現在のところイラン・イスラム共和国以外) | 左に加えて、試験の前日までに管理者相当の実務経験を2年以上積んでいること |
| 再受験 | 前回受験日の翌日から45日間をあける(46日目から受験可) | 同じく45日間(受験回数の制限はなし) |
| 申込み | 個人マイページ/企業マイページ | 企業申込みのみ(個人マイページだけでは申し込めない) |
⚠️ 1号評価試験は予約手続が停止中=「今のうちに候補者に受験させておく」ことはできません。2号評価試験は受け付けており、農林水産省は国内でCBT方式により実施すると案内しています。[2][4]
合格証書の期限も1号と2号で違います。 1号は国内試験なら発行日から10年、国外試験なら試験日から10年、2号は期限を定めないとされています(データの保存期限は10年間)。停止が長引いても、すでに1号に合格している候補者の合格がすぐ無効になるわけではありません。⚠️ 紛失時に本人がウェブでダウンロードし直せるのは、国内試験なら発行日から10年間、国外試験は試験日から5年間です(それを過ぎても、試験日から10年以内なら申請により1回だけ再交付を受けられます)。[9]
合格率は会場によって大きく違う
1号の合格率は会場別に44.0%〜81.0%まで開きます。 OTAFF公表の2025年度第2回 国内試験(2025年9月14日〜10月1日・全国13都道府県)の結果です。[13]
| 2025年度第2回 国内試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 外食業 特定技能1号(全会場合計) | 10,060人 | 6,054人 | 60.2% |
| 外食業 特定技能2号(全会場合計) | 1,469人 | 849人 | 57.8% |
1号は北海道81.0%・大阪76.9%に対し、受験者が最も多い東京は44.0%(3,300人中1,452人)。2号も東京55.7%(814人)・大阪59.6%(285人)・愛知68.9%(132人)と差が出ています(受験者が十数人の会場は振れるため母数の大きい会場で見ます)。1号の合格者の国籍はベトナム2,456人、ミャンマー2,176人、中国596人の順。
未合格の候補者を計画に組み込むなら、不合格と再受験(45日以上あける)の分を見込んでおく必要があります。
免除の対象者は、技能と語学で違う
- 技能試験の免除対象は「医療・福祉施設給食製造職種:医療・福祉施設給食製造」の第2号技能実習を良好に修了した人です。運用要領は、この技能実習で修得した技能が「食品衛生に配慮した飲食物の取扱い、調理・給仕に至る一連の業務を担う」点で1号の業務の根幹に関連すると評価しています。
- 日本語試験は、修了した技能実習2号の職種・作業の種類にかかわらず免除されます(3年程度日本で生活し、日常会話ができ生活に支障がない程度の日本語能力を有すると評価されるため)。
つまり他職種で技能実習2号を修了した人は、日本語試験は免除されるが技能試験の受験は必要です。免除には医療・福祉施設給食製造技能実習評価試験(専門級)の実技試験の合格証明書が要り、無い場合は両試験を受験するか実習実施者が作成した技能等の修得等を評価した文書を提出します。[1]
分野をまたぐ試験の全体像(免除ルート・分野別の試験名一覧)は特定技能の試験で解説しています。
受け入れ企業に課される外食業固有の条件
全分野共通の要件に加えて、外食業には固有の条件があります。 見落とされやすいのは後半の2つです。[7][1]
| # | 条件 |
|---|---|
| 1 | 風俗営業を営む営業所(旅館・ホテル営業の例外を除く)で就労させないこと |
| 2 | 接待を行わせないこと |
| 3 | 上記の例外にあたる営業所で就労させる場合は、接待を行わせないための必要な措置を講じること |
| 4 | 食品産業特定技能協議会の構成員になること |
| 5 | 協議会が行う調査、情報の共有その他の活動に協力すること |
| 6 | 農林水産省またはその委託を受けた者が行う調査等に協力すること |
| 7 | 登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合は、協議会の構成員であり、農林水産省・協議会に必要な協力を行う登録支援機関に委託すること |
| 8 | 雇用契約を締結する前に、キャリアアッププランのイメージを書面で交付して説明すること |
| 9 | 本人の求めに応じ、実務経験を証明する書面を交付すること |
雇用形態は直接雇用に限られます。 運用要領は、特定技能外国人を派遣することも派遣された者を受け入れることもできないとしたうえで、これに反した場合は「出入国に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為を行ったもの」として以後5年間、特定技能外国人の受け入れができなくなると定めています。繁忙期だけ他社から回してもらう運用は取れません。なお7の「全部の実施を委託する場合」は告示の七号の文言で、運用要領の解説文は「実施を委託する場合」と幅があるため、部分委託でも委託先が構成員か確認しておくほうが安全です。[1]
8のキャリアアッププランは任意様式ですが、雇用契約の締結「前」の説明が求められます。 運用要領は内容の例に「想定されるキャリアルート」「各レベルの業務内容及び習熟の目安となる年数」「レベルアップするときに必要な経験・実績、資格・検定など」を挙げています。⚠️ 1回で終わりではありません——農林水産省のQ&Aは、2号特定技能外国人にも示す必要があるとしたうえで「雇用契約の締結・更新等の前に書面を交付して説明してください」としています。[8]
9の実務経験証明書は、本人が特定技能2号へ進むための材料です。 求められて交付しない場合は基準に適合せず、受け入れができなくなります。退職者から後日求められることもあるため、在職中から記録に残す運用が要ります(記載欄は後述)。
全分野共通の要件は特定技能で企業に求められる受け入れ要件で整理しています(⚠️外食業でつまずきやすいのは所定労働時間がフルタイム=パート・アルバイトは該当しません。日数・時間の判定基準は同記事)。
食品産業特定技能協議会への加入——順番と所要期間
加入は「在留諸申請の前」に済ませておく必要があり、審査に2〜3か月かかります。 農林水産省は加入証の発行までに2〜3か月程度を要すると案内しています。当面の間、入会金や年会費等の費用は徴収しないとされ、加入申請フォームからWebで申請します。2人目以降は改めて申請する必要はありません。[14]
⚠️ 「受け入れ後4か月以内に加入」という説明を見かけますが、現行の扱いではありません。 案内は「在留諸申請を行う前に」で、加入が間に合わないと申請に進めません。
ただし、分野内の転職での受け入れは今から申請しても間に合います。 農林水産省のQ&Aは、3月28日以降の加入申請でも現在1号で在留中の人の転職先になることは可能とし、「転職に伴う在留資格変更許可申請の際に協議会の加入証が必要となりますので、お早めに申請ください」としています。[4]
協議会は飲食料品製造業分野と外食業分野が共同で設置する「食品産業特定技能協議会(飲食料品製造業分野・外食業分野)」です。支援を登録支援機関に委託する場合は、その登録支援機関も構成員である必要があります——委託先を選ぶ段階で確認してください。なお、登録支援機関に委託できるのは支援計画の実施であり、在留資格の申請書類の作成や申請取次は行政書士などの専門家の領域です。
外食業分野の加入申請で提出する書類は次のとおりです。[14]
| 対象 | 提出書類 |
|---|---|
| 受け入れ企業(基本) | 分野参考様式第14-1号「外食業分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書」/「営業許可証」の写し |
| 受け入れ企業(風営法の許可を受けた旅館・ホテルに該当する場合は上記に加えて) | 「対象旅館等における特定技能外国人の受入れに関する誓約書」/旅館業法の旅館・ホテル営業に係る「営業許可証」の写し/風営法の風俗営業に係る「営業許可証」の写し/接待防止マニュアル(業界団体が作成したマニュアルのひな形を基に作成したもの) |
| 登録支援機関 | 分野参考様式第14-2号(外食業分野)・第13-2号(飲食料品製造業分野)の誓約書/「登録支援機関登録(更新)通知書」の写し/「履歴事項全部証明書」の写し(記載内容に変更があった場合) |
⚠️ 第14-1号は受け入れ企業用、第14-2号は登録支援機関用。接待防止マニュアルはゼロから作る必要はありません(業界団体のひな形が基でよい)。登録支援機関の新規の加入申請は「どちらかいずれかの分野を支援予定であっても、両分野での申請が必要となります」とされています。[14]令和6年6月15日以降は、初めての受け入れであっても在留諸申請の際に協議会の構成員であることの証明書の提出が求められます。[1]
この2つを重ねると、再開されてから加入を始めるのでは、人が入るのはさらに数か月先になります(在留資格の審査期間も別途)。停止中に加入して得られるのは、①分野内の転職での受け入れの受け皿になれること、②再開時にすぐ在留諸申請へ進めること、の2つです。新規1号を今から入れられるようになるわけではありません——農林水産省も「加入証明書が発行された場合であっても受入れができない場合がありますので、ご注意ください」と案内しています。[14]制度全般の相談窓口は特定技能外国人材制度相談窓口(03-6630-8179・10時00分〜17時30分/土日祝・年末年始を除く)です。[10]全17分野の協議会名は分野別協議会の一覧で確認できます。
外食業の特定技能2号——2年の実務経験が要件
外食業は特定技能2号の対象分野です。[15]業務は外食業全般に店舗経営が加わり、運用要領は例として「店舗の経営分析、経営管理、契約に関する事務等」を挙げています。在留期間の更新に上限がなくなり、要件を満たせば家族の帯同も可能になります。
⚠️ 「2号=永住」ではありません。 農林水産省のQ&Aは、「永住者」に在留活動・在留期間の制限がないのに対し、「特定技能2号」は活動が当該分野の熟練した技能を要する業務に限定され、在留期間も3年・1年・6月で更新手続が必要な点が違うと説明しています。[8]
要件は試験だけではありません。2号評価試験の合格と日本語能力水準に加えて、実務経験が課されます。[7][1]
| 要素 | 定め |
|---|---|
| 場所 | 食品衛生法の営業許可を受けた飲食店等 |
| 内容 | 複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら、接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長、サブマネージャー等)として従事 |
| 期間 | 2年間 |
| 有効期間 | 当該経験を終えてから、基本的に5年を想定(10年を超えないものに限る) |
運用要領は「複数」を2名以上と定め、指導・監督を受ける者の国籍・在留資格・職責は問わず、職場の状況やシフトの都合等により常時2名以上いる体制でなくとも差し支えないとしています。「店舗管理を補助する者」には副店長・サブマネージャー・サブリーダー・サブチーフ・班長・担当部門長・事業所副責任者等が想定され、店長や事業所責任者として店舗管理に従事することも含まれます。
自社の誰が2年に届くか——算入される経験・されない経験
「2年」は在籍年数ではありません。 前掲の特定技能2号Q&Aは、算入できる範囲を次のように整理しています。自社の誰が2号に届くかは、この表で数えられます。[8]
| 経験 | 算入 | Q&Aの説明 |
|---|---|---|
| 国外の飲食店等での管理者相当の経験 | ✕ | 「食品衛生法の営業許可を受けた飲食店において」と定められているため(飲食料品製造業分野では算入可=分野で扱いが違う) |
| 技能実習期間の経験 | ✕ | 認定された技能実習計画に基づく業務で、管理者を補助する者としての従事は想定し難いため |
| 留学生のアルバイト期間の経験 | ✕ | 資格外活動であり、本来の在留資格(留学)による活動ではないため |
| 文化活動・短期滞在・研修・家族滞在での経験 | ✕ | 在留資格で認められた活動上、管理者相当の経験を積むことが想定されていないため |
| 他分野(飲食料品製造業など)での経験 | ✕ | 対象外 |
| 複数の企業にまたがる経験 | ○ | 同一企業である必要はなく、外食業分野で通算して年数を満たせばよい |
| 休職・帰国など業務に従事していない期間 | ✕ | その期間を除いて規定の期間を満たす必要 |
受験のタイミングのルールが2026年5月1日に変わりました。 同Q&Aは、以前は「試験の日から6ヶ月以内に、管理者相当の実務経験を2年以上見込まれていれば可能」だったのが、令和8年5月1日からは試験の前日までに2年を積んでおく必要があると明記しています。先に受けさせて合格後に2年へ届かせる計画は組めません。
辞令が無い場合の代替も示されています。 Q&Aは、できるだけ辞令等で役職を命じるよう求め、無い場合は「管理者相当の手当を支払っていることが分かる給与明細など、管理者相当としていつの時点から複数の従業員を指導しているのかが分かるもの」を用意するよう案内しています。
不合格でも1号の在留が1年延びる措置がある
2号評価試験が不合格でも、要件を満たせば1号の通算在留期間を最長1年間延ばせます(5年→最長6年)。出入国在留管理庁の措置で、主な要件は次のとおりです。[5][10]
- 分野別運用方針が定める「特定技能2号」への移行に必要な全ての試験等について、合格基準点の8割以上の得点を取得していること。⚠️ 外食業では2号評価試験だけでは足りません——農林水産省は「日本語能力試験のN3以上を取得していることも必要です」とし、令和7年10月17日以降はN3以上で合格基準点の8割以上を取得している場合も対象となり得るとしています。
- 本人が、合格に向けて精励し受験すること・合格したら速やかに変更許可申請をすること・合格できなければ速やかに帰国することを誓約していること。
- 企業が引き続き雇用する意思を持ち、合格に向けた指導・研修・支援等を行う体制を有すること。
対象は試験結果通知書の発行日が2025年6月30日以降のものです。2号の合格率は57.8%(前掲)ですが、8割以上を取れていれば、落ちても在留期間の延長という受け皿が残ります。
停止中に進められること
停止期間に進められることは、ここまでの一次資料から具体的に決まります。
分野内の転職での受け入れを検討する
枠の残りに左右されない唯一の増員ルートです。協議会に未加入でも今から申請すれば間に合います(前述)。在留資格変更許可申請が要ること・候補者の通算5年の残りを見ることなど、動く前の確認点は外食業の特定技能はいつ再開?にまとめています。候補者の探し方(人材紹介会社に頼むか自社で募集するか)は特定技能の採用の流れで整理しています。2年に届く人を数える
上の算入表で、自社の1号人材のうち「国内の自社(または外食業分野の前職)で管理者相当として従事した期間」が2年に届く人・いつ届く人を洗い出します。起算日は「店舗管理を補助する者になった日」(辞令があればその日/中途採用で店舗管理補助者として雇い入れた場合は入社日)です。役職を付け、指導・監督の実態を作る
2名以上のアルバイト等を指導・監督し、接客を含む作業に従事する「店舗管理を補助する者」の位置に置きます。辞令や職務命令書で明示するのが基本で、出していない場合は管理者相当の手当が分かる給与明細等を残します。実務経験の記録を残す
様式(実施要領の「指導等実務経験証明書」)が求めるのは、特定技能1号として初めて上陸許可または在留資格変更許可を受けた日/指導等実務経験を積んだ期間/就いていた役職/業務内容の4つ。証明書は企業側に交付義務があり(前掲の条件9)、前職ぶんは現在の所属企業がヒアリング等でまとめて提出します。[9]N3の受験時期から逆算する
N3以上の合格が在留資格要件で、申請時に合格証が必要です。試験は年2回しかないため、実務経験2年の到達時期と合わせて逆算します。企業マイページを登録して受験者登録をする
2号評価試験は現時点では企業申込みのみで、個人マイページだけでは申し込めません。OTAFFは、企業から実務経験証明書を提出してもらう必要があるためと説明しています。[12]協議会への加入を済ませておく
加入審査に2〜3か月かかります。再開を待ってから始めると、その分だけ後ろへずれます。2号だけを受け入れる場合も加入は必要です。
1号と2号の違いの全体像は特定技能1号・2号の違いで解説しています。
2027年度からは育成就労の枠が加わる
外食業は育成就労制度の対象分野で、今回の停止措置の影響は示されていません。 農林水産省のQ&Aは「外食業の育成就労は予定通り受け入れられますか」に「令和9年4月の運用開始に向け、準備を進めているところです」と答えています。[4]分野全体の受入れ見込数(令和6年度から5年間)は5万5,300人で、内訳は1号特定技能外国人5万人と育成就労外国人5,300人(令和9年度から2年間)です。⚠️ 育成就労にも同じ停止の仕組みがあります——方針は、育成就労の受入れ見込数を超える見込みとなった場合に農林水産大臣が育成就労認定の一時停止を求めると定めています。1号と同じ経路で止まりうる前提で計画してください。[7]主な条件は次のとおりです。
- 就労開始までに「日本語教育の参照枠」のA1相当以上(または認定日本語教育機関等での相当する日本語講習の受講)
- 1年経過時までに外食業育成就労評価試験(初級)、終了までに外食業特定技能1号評価試験とA2.2相当以上の日本語
- 雇用形態は直接雇用に限る
- 本人の意向による転籍には、制限期間2年に加えて水準が要る——外食業育成就労評価試験(初級)の合格と参照枠のA2.1相当以上の日本語です(育成就労の転籍)。2年とした理由は、同一機関での育成継続が要ることと、令和7年1〜3月の有効求人倍率が都市部3.89倍・地方部4.61倍で都市部への流出が懸念されることです
1年を超える転籍制限期間を設定する受入れ機関には、育成就労の協議会(特定技能の協議会とは別)が毎年設定・公表する昇給率に沿って1年目から2年目の所定内賃金を昇給させることが求められます。外食業分野の育成就労の告示(令和8年4月15日)と運用要領(令和8年7月10日)はすでに公表されています。[16]
⚠️ 受入れ見込数は改定されており、古い数値が残っている場所があります。 令和8年1月23日閣議決定の現行方針では1号特定技能の枠は5万人ですが、出入国在留管理庁の外食業分野ページは本文にもリンク先の旧版方針にも5万3,000人という数値を残しています(同ページの表示は「2025年5月30日現在」・2026年8月7日時点)。[17][15]2026年4月の受け入れ停止の根拠となっているのは現行の5万人です。
育成就労の全体像は育成就労制度とは、分野ごとの枠の一覧は育成就労の対象分野で解説しています。
製造・加工が中心なら分野が変わる
分野の分かれ目は、任せたい仕事が「客への提供を伴う調理・接客」か「製造・加工」かです。 外食業と紛らわしいのが、同じ食品まわりの飲食料品製造業です。
ヒントは前述の「客」の定義です。渡す相手がそれを自ら消費する人なら外食業、不特定の消費者に販売する目的で仕入れる人なら卸売り=外食業には当たりません。同じ弁当の製造でも、客に直接売る弁当屋は外食業、スーパーに卸す工場は別の分野です。
2026年4月13日からの受け入れ停止は外食業分野の措置で、飲食料品製造業は対象外です(試験も1号・2号とも受付中)。⚠️ ただし技能水準の試験は分野ごとのため、外食業の1号評価試験の合格者がそのまま移れるわけではありません。製造・加工が中心なら飲食料品製造業で特定技能を採用するにはを参照してください。
⚠️ 協議会は共通ですが、加入は分野ごとです。 弁当製造を併営するなど両分野にまたがる企業が一方の分野で構成員になっていても、別の分野の外国人を受け入れる際は加入申請フォームから新規の手続きが必要です(登録支援機関は追加分野の誓約書を添えたメール連絡で足ります)。[14]
採用ルートと費用
外食業に固有の費用項目はほとんどなく、考え方は他分野と同じ「初期費用+月額の支援委託費」です。 ⚠️ ただし停止中に実際に発生するのは分野内の転職と2号化にかかるぶんだけで、海外からの呼び寄せに伴う渡航費や1号の受験料は再開後の話になります。
- 初期費用 — 人材紹介手数料(相場の実額は人材紹介手数料の相場、費目ごとの内訳は特定技能の採用費用・相場)、在留資格の申請費用、渡航費など。本人の受験料(1号7,000円・2号14,000円)を会社が負担するかの判断も加わります。
- 月額 — 登録支援機関への支援委託費。2号になるとこれが構造的に不要になります。農林水産省のQ&Aは「特定技能2号に関しては、特定技能1号のような雇用外国人に対する義務的支援はありません」と明記しています(協議会への加入は2号でも必要)。[8]水準は特定技能1号・2号の違いで整理しています。
自社で支援体制を整えるのが難しい場合は登録支援機関へ委託でき、自社支援との比較は特定技能は自社支援?登録支援機関に委託?、選び方は登録支援機関の選び方、契約前の確認は契約前チェックリスト、採用後の定着は定着支援を参考にしてください。
外食業で働く特定技能外国人の実像
最新の人数は47,714人です(2026年3月末・速報値)。受入れ見込数50,000人に対する充足率は95.4%で、残りは2,286人。同じ資料は外食業の年間増加数を16,498人(令和7年3月末と令和8年3月末の在留者数の差)と示しており、残枠は直近1年の増加数の約14%にとどまります(いずれも同一資料内の差・比=編集部算出)。[18]再開を待つ計画は、枠の規模がこの水準である前提で立てる必要があります。
枠が窮屈な一方で、人手不足の側は緩んでいません。 現行の分野別運用方針は、令和6年度の外食業の有効求人倍率4.15倍(全体1.25倍の約3倍)と、日銀短観の宿泊・飲食サービスの雇用人員判断DIが令和7年6月実績でマイナス60を受け入れ見込数の根拠に挙げています。[7]
下の内訳はより古い時点の統計です(2025年12月末時点・1号43,869人=2023年6月末の8,842人から+396%)。国籍別・都道府県別が公表されているのはこの系統で、ミャンマーが34.1%で最多、都道府県別では東京都が最多です。
データで見る:外食業で働く特定技能外国人
2025年12月末時点
全国で就労中
43,869人
直近2.5年の伸び
+396%
2025年12月末時点で全国43,869人(2023年6月末の8,842人から+396%)。国籍はミャンマーが34.1%で最多、都道府県は東京都が9,328人で最多です。
どの国から来ているか
- ミャンマー14,966人(34.1%)
- ベトナム13,623人(31.1%)
- ネパール4,135人(9.4%)
- インドネシア3,521人(8%)
- 中国2,683人(6.1%)
- その他4,941人(11.3%)
直近はミャンマーが急増(2年半で+1675%)
どこで働いているか
- 東京都9,328人
- 大阪府4,527人
- 神奈川県3,903人
- 愛知県3,268人
- 埼玉県2,673人
年齢層
- 18-29歳77.9%
- 30-39歳19.6%
- 40+歳2.6%
男女比
- 男性44.3%
- 女性55.7%
出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数」(令和7年12月末)をトモハタが集計。数値はすでに就労している人の分布で、地域の人材供給・採用競合をつかむ目安です。募集のしやすさを保証するものではありません。
全分野の人数・国籍・都道府県の統計は特定技能の統計データにまとめています。
まとめ
確認の順番は、①自社の事業所が飲食サービス業の4類型に当たるか(宿泊施設内の飲食部門・医療福祉施設内の給食部門も入る/卸売りは入らない)、②接待をさせない体制を取れるか、③協議会に在留諸申請の前に加入できるか(審査2〜3か月)。そのうえで本人側の要件——1号評価試験と参照枠A2.2相当以上の日本語、技能試験の免除は医療・福祉施設給食製造の技能実習2号修了者のみ——です。
停止中に前へ進められるのは、分野内の転職での受け入れ、1号人材の2号化の準備(実務経験2年は試験の前日まで・算入されない期間とN3の年2回に注意)、協議会への加入です。停止の範囲と再開の見方は外食業の特定技能はいつ再開?、制度の全体像は特定技能採用の完全ガイドをご覧ください。
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よくあるご質問
- コンビニエンスストアで特定技能外国人を雇えますか?
- 外食業分野の受け入れ対象は、運用要領が定める飲食サービス業の4類型(①その場で飲食させる飲食店等 ②持ち帰り飲食サービス業 ③配達飲食サービス業 ④ケータリング・給食事業所)を行っている事業所です。物販が中心のコンビニエンスストアはこの4類型に当てはまらないと解されますが、店内調理・イートインの扱いなど個別の判断が必要なケースもあります。運用要領は、協議会において外食業分野の対象でないと判断された場合は雇用できないとしたうえで、対象事業所に当たるか疑義がある場合は加入申請の前に農林水産省(外食・食文化課)へ問い合わせるよう求めています。
- 外食業で特定技能の外国人を採用するには何が必要ですか?
- 前提として、外食業分野は2026年4月13日から新規の受け入れが原則停止しています(分野内の転職・在留期間の更新・特定技能2号への変更は動いています)。そのうえで、本人側は外食業特定技能1号評価試験の合格と、「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上の日本語力が必要です。企業側は、全分野共通の受け入れ要件に加えて、外食業固有の条件(風俗営業の営業所で就労させない・接待を行わせない・食品産業特定技能協議会の構成員になる・キャリアアッププランを雇用契約の前に書面で説明する・求めに応じて実務経験証明書を交付する など)を満たす必要があります。協議会への加入は在留諸申請の前に必要で、加入審査には2〜3か月かかります。
- 外食業の特定技能で任せられる仕事は何ですか?
- 1号は外食業全般(飲食物調理・接客・店舗管理)です。運用要領は、接客に席への案内・注文伺い・配膳・代金受取り・予約受付などを、店舗管理に衛生管理全般・シフト管理・発注や検品・メニューの企画開発などを例示しています。日本人が通常従事する関連業務(原材料に使う農林水産物の生産、調理品以外の物品販売)への付随的な従事は差し支えありませんが、関連業務に専ら従事させることは認められません。接待は関連業務を含めて禁止されています。
- 外食業に特定技能2号はありますか?
- あります。2号は外食業全般に加えて店舗経営も対象です。要件は、外食業特定技能2号評価試験の合格と「日本語教育の参照枠」のB1相当以上の日本語力(外食業分野では日本語能力試験N3以上の合格が在留資格要件で、地方出入国在留管理局への申請時に合格証が必要です)に加えて、食品衛生法の営業許可を受けた飲食店等で、複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長・サブマネージャー等)としての2年間の実務経験です。在留期間は更新の上限なく延長でき、要件を満たせば家族の帯同も可能になります。
出典・参考(一次情報)
- 特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-外食業分野の基準について-(令和7年5月30日一部改正)(法務省・農林水産省)
- 外食業の特定技能1号試験予約手続きの停止について(2026年3月27日掲載)(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF))
- 特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について(令和8年3月27日公表)(出入国在留管理庁)
- 特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について Q&A(停止措置に関するQ&A・特定技能2号は対象外/1号評価試験は当面の間 国内外とも実施しない)(農林水産省)
- 特定技能1号の通算在留期間に関する措置(2号評価試験で合格基準点の8割以上・雇用継続の意思・指導体制で通算6年)(出入国在留管理庁)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について(令和6年6月27日付け)第4「接待」=接待の判断基準(警察庁)
- 外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙16・令和8年1月23日閣議決定)(出入国在留管理庁)
- 食品産業分野(飲食料品製造業分野及び外食業分野)の特定技能2号に関するQ&A(令和8年8月作成版)=受験資格・実務経験の算入範囲・企業申込み(農林水産省)
- 外食業特定技能評価試験実施要領(管理者相当の実務経験証明書の様式を含む)(農林水産省)
- 外食業分野における外国人材の受入れについて(停止措置・試験関連文書・特定技能外国人材制度相談窓口 03-6630-8179)(農林水産省)
- 外食業分野特定技能1号評価試験 試験案内(試験科目・合格基準・受験料・受験資格・再受験)(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF))
- 外食業分野特定技能2号評価試験 試験案内(合格基準・受験料・受験資格)(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF))
- 2025年度 外食業特定技能1・2号技能測定試験 第2回国内試験 合格者発表(2025年10月24日)(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF))
- 食品産業特定技能協議会(飲食料品製造業分野・外食業分野)=入会金・年会費・加入時期・審査期間(農林水産省)
- 特定技能(外食業分野)(出入国在留管理庁)
- 特定の分野に係る育成就労制度運用要領(外食業分野の基準について・令和8年7月10日)(農林水産省)
- 外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(旧版・受入れ見込数5万3,000人)(出入国在留管理庁)
- 特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年3月末時点・速報値)=外食業47,714人・充足率95.4%(出入国在留管理庁)