特定技能の維持費・ランニングコスト|採用後に毎年かかる費用を解説
目次
特定技能の費用というと採用時の初期費用に目が向きがちですが、特定技能1号の受け入れは、採用したあとも毎年コストがかかり続けます。結論を先に言うと、支援を登録支援機関に委託する場合、2年目以降の中心は支援委託費で1人あたりおおむね年24〜36万円程度(月2〜3万円×12か月)、在留期間の更新がある年はこれに国へ納める手数料(窓口6,000円・オンライン5,500円)が加わります。さらに、お金そのもの以外に届出や定期面談といった「続く事務・支援の負担」も発生します。このページで、採用後にかかる維持費・ランニングコストの全体像を整理します。
この記事の要点
- 採用後の費用は3種類 — ①毎月かかる(登録支援機関への支援委託費)②更新のたびにかかる(在留期間の更新)③続く事務・支援の負担(届出・定期面談)。これに法定福利費などが加わります。
- 2年目以降の中心は支援委託費で年24〜36万円程度 — 月2〜3万円×12か月。更新がある年は国へ納める手数料(窓口6,000円・オンライン5,500円)が加わります。5年で見ると支援委託費だけで120〜180万円。
- 「続く負担」は2025年に変わった — 受入れ機関の定期届出は2025年4月から年1回に簡素化(新ルールでの初回提出は2026年4月〜5月)。定期面談は3か月に1回以上が必要です。
本記事の金額の多くは、各社が公開する料金情報など一般的な市場水準の目安です(国に納める手数料など、公的に定められた金額はその旨を明記しています)。中心となる登録支援機関への支援委託費については公的な平均額も下記のとおり本文で出典つきで示しています。実際の費用は、分野・地域・委託範囲・各事業者の料金体系によって変動します。正確な金額は見積もりで確認してください。
採用時の初期費用や総額(初年度いくらか)は特定技能の採用費用・相場|総額はいくら?内訳で解説で整理しています(同ページの費用シミュレータで、自社の条件での初年度の概算も試せます)。このページは、そこから先の「採用後に毎年かかり続ける費用」に絞って掘り下げます。
採用後にかかる費用は「3種類」で考える
特定技能1号を受け入れたあとのコストは、性質の違う3種類に分けると整理しやすくなります。
- 毎月かかる費用 — 登録支援機関への支援委託費(自社で支援する場合はその人件費)。
- 更新のたびにかかる費用 — 在留期間の更新申請の手数料・書類作成費。
- 続く事務・支援の負担 — 受入れ機関としての届出、義務的支援の継続(定期面談など)。
これに、社会保険などの法定福利費が日本人の雇用と同じく加わります。順に見ていきます。
毎月かかる:登録支援機関への支援委託費
特定技能1号には生活面などの義務的支援(10項目)が義務づけられており、これを登録支援機関に委託すると毎月の委託費がかかります。支援は登録支援機関に全部委託できますが、委託しても受入れ機関(企業)としての義務がなくなるわけではありません。[1]
委託費は1人あたり月額で設定されるのが一般的で、1人あたり月15,000〜30,000円程度(月2〜3万円程度)が一つの目安です。国が定めた相場や上限はありません。
この費目には公的な集計値もあります。出入国在留管理庁が有識者会議の資料「特定技能制度の現状について」で公表した集計(令和4年〔2022年〕9月末時点の在留者が対象・暫定値・全分野の集計)では、特定技能外国人1人あたりの支援委託料(月額)は平均28,386円で、全体の約9割が月30,000円以下でした。本記事の「月2〜3万円程度」という目安は、この公的な分布とも整合しています。維持費の中心はこの費目です。[2]委託費が変わる要因や料金の内訳の見方は登録支援機関の費用相場|委託料の月額・内訳と注意点で詳しく整理しています。
なお、義務的支援の一部を自社で担えば月額を圧縮できますが、その場合は多言語での相談対応や、苦情・相談に公平に応じられる担当者など、義務的支援の要件を満たす体制を自社で整える必要があり、その人件費は別途かかります。自社支援と委託の比較は特定技能は自社支援?委託?で整理しています。
更新のたびにかかる:在留期間の更新費用
特定技能1号は、在留期間ごとに更新申請が必要で、通算で原則最長5年在留できます(2号評価試験等に不合格となった人の一部について、一定の要件のもと通算6年となる特例があります)。更新のたびに、次の費用がかかります。
| 費目 | 中身 | 金額 |
|---|---|---|
| 在留期間更新許可申請の手数料 | 国に納める手数料(収入印紙またはオンライン納付) | 窓口6,000円/オンライン5,500円(2025年4月1日以降の受付分。改定前は4,000円) |
| 申請書類の作成・申請取次の報酬 | 行政書士などの専門家に依頼する場合 | 1回あたり5〜15万円程度が目安(依頼する場合) |
手数料は1人あたり1回でみれば大きな額ではありませんが、人数が増え、在留期間ごとに繰り返し発生する点で、継続コストとして見込んでおく必要があります。[3]なお、在留資格の申請書類の作成・申請取次は行政書士などの専門家の領域であり、登録支援機関の業務(支援計画の策定・支援の実施)には含まれません。必要に応じて行政書士などの専門家と連携します(当サイトは代行を行いません)。
5年で何回更新するかは一律には決まらない
更新費用を5年分で見積もるには「何回更新するか」が必要ですが、これは一律には決まりません。1回の在留許可で指定される在留期間は、出入国在留管理庁の運用要領の改正(2025年9月30日)で「3年を超えない範囲内で法務大臣が個々に指定する期間」に拡大されました(改正前は1年を超えない範囲)。何年が指定されるかは個々の状況によるため、通算5年のあいだに更新が何回発生するかも個別に変わります。たとえば1年ずつ指定されれば4回、3年と2年で指定されれば1回です。5年の総額を出すときは、更新費用を回数の幅として見ておくのが実務的です。[4]在留期間の指定と通算5年の数え方は特定技能の在留期間と更新|何年働ける?1号5年・2号は上限なしで解説しています。
2026年10月に手数料の額が改められる予定
出入国在留管理庁が2026年7月に公表した「出入国管理及び難民認定法施行令及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法施行令の一部を改正する政令案について(概要)」は、改正法(令和8年法律第32号)の施行に伴い在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるとともに、手数料を減額・免除することが相当である者を定めるとしており、施行期日は2026年10月1日とされています。改定後の額の案は、同じ意見公募で公表された資料「在留許可手数料の額について(案)」に示されています。同資料は在留資格変更許可と在留期間更新許可をまとめて対象とし、許可される在留期間の長さに応じて窓口10,000円〜75,000円(オンライン申請はこれと同額〜10,000円低い額)とする案を掲げています(2026年8月5日確認)。ただしこの政令はまだ公布されておらず、案の段階です。上の表の額は現行のもので、更新の予定がある場合は申請前に出入国在留管理庁の案内で最新の額を確認してください。[5][6]
通算5年の上限や、その先も働き続けてもらうための特定技能2号との違いは特定技能1号・2号の違いと2号でできることで解説しています。
続く事務・支援の負担:届出と定期面談
お金として見えにくいものの、続く事務・支援の負担も実質的なランニングコスト(人の手間)です。
- 定期届出 — 受入れ機関は、受け入れ状況などを定期的に出入国在留管理庁へ届け出ます。2025年4月から、この定期届出は年1回に変更され(四半期ごとの届出は2025年第1四半期分が最後、新ルールでの初回提出は2026年4月〜5月)、事務負担は軽くなりました。対象期間・提出期限・届け出る項目など制度上の中身は特定技能で企業に求められる受け入れ要件で解説しています。
- 随時届出 — 雇用契約の変更・終了、支援内容や支援委託契約の変更などがあったときは、定期届出とは別に随時の届出(事由が生じた日から14日以内)が必要です。[7]
- 定期面談 — 義務的支援として、支援責任者などが特定技能外国人と上司などに3か月に1回以上の定期面談を行います。面談を含む義務的支援10項目には、実施時間・記録の保存まで基準が定められています。
このうち定期面談などの支援業務は、支援を登録支援機関に委託していれば委託先が担ってくれます(その費用は月額委託費に含まれるのが一般的)。一方で出入国在留管理庁への各種届出は受入れ機関(特定技能所属機関)自身の義務で、登録支援機関に丸投げすることはできません(サポートを受けつつ自社名で提出します)。自社で支援する場合は、面談などの支援も自社の工数として継続的にかかります。届出を怠ると特定技能外国人を受け入れられなくなるため、期限管理は欠かせません。
忘れやすい継続コスト:法定福利費・帰国旅費など
上記のほかに、見落としやすい継続的な費用があります。
- 法定福利費(社会保険・労働保険) — 日本人を雇用する場合と同じく、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険の事業主負担が発生します。特定技能では報酬を日本人と同等額以上にすることが受け入れの要件であり、人件費そのものが継続コストの最大の要素です(受け入れ要件は特定技能で企業に求められる受け入れ要件・条件を参照)。
- 帰国旅費の確保 — 法務省令である特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(平成31年法務省令第5号)は、外国人が帰国の旅費を負担できないときに受入れ機関(特定技能所属機関)が負担することを、雇用契約の基準として定めています。[8]義務的支援に含まれるのは帰国時の空港の保安検査場までの送迎・同行で、旅費の負担そのものは雇用契約の基準側のルールです(混同されやすい点です)。発生しないこともありますが、可能性として見込んでおきます。
- 分野別協議会 — 受け入れにあたり、分野別協議会の構成員になる必要があります(在留諸申請の前に加入)。加入の手続きや費用の有無は分野(所管省庁)によって異なるため、自社の分野の協議会で確認してください。多くは初回の手続きですが、分野により負担金が設定されている場合があります(実額が公表されている代表例が下記の建設のJAC受入負担金です。分野ごとの費用の内訳は特定技能の採用費用・相場でも整理しています)。
2年目以降の年額モデル(目安)
採用後の1年あたりの費用を、支援を委託する前提でモデル化すると、おおむね次のようになります。
| 費目 | 年あたりの目安(1人あたり) | 合計目安に含むか |
|---|---|---|
| 支援委託費(月2〜3万円×12か月) | 約24〜36万円 | 含む |
| 在留期間の更新の手数料 | 窓口6,000円/オンライン5,500円 | 更新がある年だけ含む |
| 届出・定期面談 | 委託費に含まれるのが一般的(自社支援なら工数) | 支援委託費の内側 |
| 申請書類の作成・申請取次の報酬(行政書士などの専門家に依頼する場合) | 1回あたり5〜15万円程度 | 含まない(別途) |
| 法定福利費 | 賃金に応じて別途(日本人の雇用と同様) | 含まない(別途) |
| 2年目以降の合計目安(賃金・法定福利費・専門家報酬を除く) | 更新がない年 約24〜36万円/更新がある年 約24.6〜36.6万円(窓口納付の場合) | — |
上記は委託前提のモデルケースで、賃金・法定福利費(人件費)と、書類作成・申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合の報酬は含めていません。実際の費用は委託範囲・分野・地域・各社の料金体系で変わります。初年度の総額(初期費用+月額×12か月)の概算は特定技能の採用費用・相場のシミュレータで試算できます。
業種によって上乗せが変わる:建設の例
年額モデルの骨格はどの分野でも共通ですが、分野固有の継続費が上乗せされる業種があります。代表例が建設です。
- JAC受入負担金 — 建設の受け入れ企業はJAC(建設技能人材機構)への所属が必要で、1号特定技能外国人1人あたり月12,500円の受入負担金が受け入れている間ずっとかかります(年15万円)。JACに賛助会員として直接加入する場合は年会費(24万円)も別途必要です。[9]
- CCUS(建設キャリアアップシステム)の登録・更新費など、建設固有の費用の全体像は建設の特定技能 採用費用・相場で内訳を整理しています。
建設以外の分野でも、分野別協議会の負担金等が設定されている場合があります(前述のとおり、有無・金額は分野の所管省庁・協議会で確認してください)。
5年間の総額でみると
特定技能1号の在留は通算で原則最長5年です。5年分は「1年あたりの目安×5」で丸めるより、費目ごとに積むほうが確実です。支援委託前提の運用コスト(賃金・法定福利費を除く)は次のようになります。
- 支援委託費だけで5年間120〜180万円(月2〜3万円×60か月)。これが5年の運用コストの中心です。
- 在留期間の更新のたびに国へ納める手数料(1回 窓口6,000円・オンライン5,500円)が更新の回数分。回数は指定される在留期間で変わり、1年ずつなら4回で合計24,000円(オンラインなら22,000円)、3年と2年で指定されれば1回で6,000円です。5年を通しても手数料は数万円の範囲にとどまります。
- 書類作成・申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合の報酬(1回あたり5〜15万円程度)が、更新の回数分。支援委託費にも国へ納める手数料にも含まれない、別建ての費用です。
つまり5年の総額は、支援委託費の120〜180万円を土台に、更新の回数に応じた手数料と、専門家に依頼する場合の報酬が乗る形です。総額が更新回数で動くため、一つの数字には固まりません(通算6年となる特例に当たる場合は、委託費もその分だけ延びます)。建設はこれにJAC受入負担金が加わり、月12,500円×60か月=約75万円の上乗せになる計算です。
「毎月の委託費は小さく見えても、5年で見ると採用時の初期費用より大きくなり得る」——これが維持費を採用計画の段階から見込んでおきたい理由です。採用時の初期費用の代表値(1人採用の代表モデル・国内約75万円/海外約113万円)は特定技能の採用費用・相場で整理しています。
続く費用は「時間軸のかたち」が違う
上で見た3種類のうち、日本人の採用に対応する費目がないのは登録支援機関への月額の支援委託費です(社会保険・労働保険の事業主負担は、日本人の雇用でも同じく毎月発生します)。更新の費用と届出・定期面談の負担も、受け入れが続く限り繰り返し発生します。
そのため、比べる軸は金額の大小より時間軸のかたちになります。人材紹介会社に払う手数料は在籍1年でも5年でも同額のままですが、支援委託費は在籍月数に比例して積み上がります。在籍見込みが短いほど特定技能のほうが低く収まりやすく、長くなるほど継続費の比重が上がる——自社が何年在籍してもらう前提かを決めてから、上の5年の積み方(支援委託費120〜180万円+更新の回数分)に当てて見るのが実務的な順序です。なお、日本人の採用でも早期に離職した場合は、返金規定(フィーバック)の内容次第で再度の負担が生じ得ます。返金の割合・対象期間・対象外となる事由の見方は外国人の人材紹介手数料・費用の相場で整理しています。
採用時の手数料の水準そのものの比較(人材紹介という手段の相場・公的統計に立つ特定技能の区分・求人者側に尋ねた調査)は特定技能の採用費用・相場の比較の節で扱っています。いずれも回答者・統計量が違う調査のため、数値を合算したり差し引いたりはできません。
維持コストを抑えるには
- 委託範囲を見直す — 自社でできる支援と委託する支援を切り分けると、月額の委託費を調整できます。ただし義務的支援の要件を満たす体制が前提です。
- 特定技能2号への移行を見据える — 2号では支援計画の作成・実施の義務そのものがなくなるため、登録支援機関への委託が制度上不要になります。維持費の中心である月額の支援委託費が構造的にかからなくなるため、5年の維持費を下げる要因としては最も大きいものです(移行できる分野・要件は限られます)。詳しくは特定技能1号・2号の違いと2号でできることをご覧ください。
- 在留期限を管理する — 更新の遅れは余計な手間やコストにつながります。複数人を受け入れる場合は、在留期限の一覧管理が有効です。
- 複数の見積もりを比較する — 登録支援機関によって委託費の額と含まれる支援の範囲は異なります。選び方は登録支援機関とは?役割・委託でできること・費用もあわせてご確認ください。
まとめ
特定技能の採用後にかかる維持費・ランニングコストは、①毎月の支援委託費(月2〜3万円程度が目安)②在留期間の更新費用(手数料は窓口6,000円・オンライン5,500円)③届出・定期面談などの続く負担が大枠で、これに法定福利費が加わります。支援を委託する場合、2年目以降は支援委託費が年24〜36万円程度、通算で原則最長5年なら支援委託費だけで120〜180万円(月2〜3万円×60か月)で、これに更新の回数分の手数料が乗ります(書類作成・申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合の報酬は別途。建設はJAC受入負担金などの上乗せあり)。2025年4月からは定期届出が年1回に簡素化され、事務負担は軽くなりました。なお、初期の採用費用の負担は外国人雇用の助成金・補助金で軽減できる場合があります。
採用時の初期費用や総額は特定技能の採用費用・相場を、制度の全体像は特定技能で外国人を採用するには?完全ガイドをご覧ください。
「自社のケースだと採用後に毎年いくらかかるか」を具体的に知りたい場合は、条件に合う登録支援機関・人材紹介会社を無料でご紹介します(提携先のサービスをご紹介しています)。委託費や支援範囲の比較材料としてもお使いいただけます。
よくあるご質問
- 特定技能の採用後、毎年いくらかかりますか?
- 支援を登録支援機関に委託する場合、2年目以降の中心は支援委託費で、1人あたり月2〜3万円程度×12か月=おおむね年24〜36万円程度が目安です。在留期間の更新がある年は、これに国へ納める手数料(窓口6,000円・オンライン5,500円)が加わります。申請書類の作成や申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合の報酬は別途で、1回あたり5〜15万円程度が目安です。委託費の水準は出入国在留管理庁の集計(令和4年〔2022年〕9月末時点・暫定値・全分野の集計で月額平均28,386円)と整合する目安ですが、委託範囲・分野・地域で変わります。
- 在留期間の更新にはいくらかかりますか?
- 在留期間更新許可申請の手数料は、2025年4月1日以降の受付分で窓口6,000円・オンライン5,500円です(改定前は4,000円)。これは国に納める手数料で、申請書類の作成や申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合は別途その報酬(1回あたり5〜15万円程度が目安)がかかります。なお出入国在留管理庁が2026年7月に公表した政令案は、2026年10月1日の施行で「在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定める」としており、同時に公表された意見公募資料「在留許可手数料の額について(案)」では、在留資格変更許可・在留期間更新許可の手数料を、許可される在留期間の長さに応じて窓口10,000円〜75,000円(オンライン申請はこれと同額〜10,000円低い額)とする案が示されています(2026年8月5日確認)。ただしこの政令はまだ公布されておらず、確定した額は公布後に確認が必要です。特定技能1号は在留期間ごとに更新申請が必要で、通算で原則最長5年です。
- 特定技能の届出は今も四半期ごとに必要ですか?
- 受入れ機関の定期届出は、2025年4月から年1回に変更されました(対象期間は4月1日〜翌年3月31日、提出期限は翌年5月31日)。四半期ごとの届出は2025年第1四半期分が最後で、新ルールでの初回提出は2026年4月〜5月でした。なお、雇用契約や支援内容の変更などがあったときの随時届出は、これとは別に必要です。
- 5年間ではトータルいくらかかりますか?
- 内訳で積むのが確実です。支援を登録支援機関に委託する前提だと、支援委託費だけで5年間で120〜180万円(月2〜3万円×60か月)。これに在留期間の更新のたびに国へ納める手数料(1回 窓口6,000円・オンライン5,500円)が更新の回数分かかります。回数は指定される在留期間によって変わり(1年ずつなら4回で合計24,000円、3年と2年なら1回で6,000円)、5年を通しても手数料は数万円の範囲です。書類作成・申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合の報酬(1回あたり5〜15万円程度)は、支援委託費にも国への手数料にも含まれない別建ての費用です。建設分野はこれにJAC(建設技能人材機構)の受入負担金(1人あたり月12,500円)が加わり、5年間で約75万円の上乗せになる計算です。いずれも市場水準や現行の公表値をもとにした目安で、委託範囲・分野・料金改定によって変わります。
- 日本人の採用と比べて、特定技能だけにかかり続ける費用は何ですか?
- 3つあります。①登録支援機関への支援委託費(1人あたり月2〜3万円程度が目安)②在留期間の更新にかかる費用(国に納める手数料は窓口6,000円・オンライン5,500円。申請書類の作成や申請取次を行政書士などの専門家に依頼する場合はその報酬が別途)③届出・定期面談などの続く事務・支援の負担。日本人を人材紹介で採用する場合、手数料は採用時の一度きりで、①のような特定技能に固有の月額費目にあたるものはありません(社会保険・労働保険の事業主負担は、日本人の雇用でも同じく毎月発生します)。ただしどちらが安いかは在籍年数・委託範囲で変わるため、断定はできません。
- 維持コストを抑える方法はありますか?
- 自社で担える支援と委託する支援を切り分けて委託範囲を見直す、在留期限の管理を徹底して更新の遅れや追加コストを防ぐ、複数の登録支援機関の見積もりを比較する、といった方法があります。ただし自社支援には義務的支援の要件を満たす体制が必要で、その人件費は別途かかります。
出典・参考(一次情報)
- 1号特定技能外国人支援・登録支援機関について(出入国在留管理庁)
- 特定技能制度の現状について(登録支援機関への支援委託料の支払額・有識者会議 参考資料)(出入国在留管理庁)
- 在留期間更新許可申請(手数料)(出入国在留管理庁)
- 「特定技能外国人受入れに関する運用要領」の一部改正について(令和7年9月30日)(出入国在留管理庁)
- 出入国管理及び難民認定法施行令及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法施行令の一部を改正する政令案について(概要)(令和8年〔2026年〕7月・在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定める/施行期日 令和8年10月1日)(出入国在留管理庁)
- 在留許可手数料の額について(案)(意見公募資料・令和8年〔2026年〕7月3日公表・施行予定 令和8年10月1日)(出入国在留管理庁)
- 受入れ機関(特定技能所属機関)による各種届出(出入国在留管理庁)
- 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(e-Gov法令検索)
- 会費・受入負担金(建設技能人材機構(JAC))